公開日:2026年10月6日
マットのグループレッスンだけでは、稼働を増やさない限り売上の上限が見えてきます。リフォーマーを1台追加すれば単価が上がる、と考える方は多いのですが、実際に計算してみると、グループが埋まっている時間帯の1コマ収益はマットの方が高いこともあります。それでも1台追加に価値があるのは、収益が生まれる場所が別にあるからです。この記事では、1台で成立する運用と、追加前に確認しておきたい条件を整理します。
この記事でわかること
- リフォーマー1台で成立する運用形態と、成立しない運用形態
- 1台追加によって収益が変わるのは、どの時間帯か
- 既存のマットスタジオに追加する場合、開業時とは違ってくる確認項目
リフォーマー1台で成立する運用は2通りしかない
リフォーマーを1台追加するとしても、マシンのグループレッスンは成立しません。リフォーマーは1台につき1人が乗って動かす構造なので、同時に使えるのは1人だけです。
同じ理由で、2〜3名で行うセミプライベートも組めません。1人がマシンを使っている間、残りの参加者はマットで別の動きをするか、待つことになります。マシンレッスンとして料金をいただく形にするには無理があります。
導入を考えるうえでは、この「できないこと」を先に確定させておくと判断が早くなります。選択肢が2つに絞られるからです。
成立するのは「パーソナル」と「マットとの時間帯分け」
1つ目は、マンツーマンのパーソナルレッスンとして枠を独立させる形です。1台に1人という制約が、そのままパーソナルの前提と一致します。
2つ目は、既存のマットグループと時間帯を分けて、同じ空間で併走させる形です。午前はマットのグループ、午後はリフォーマーのパーソナル、といった使い分けになります。
収益への影響が計算しやすいのは前者です。既存の枠を置き換えるか、新しく枠を作るかがはっきりしているためで、次の章ではこちらを軸に数字を見ていきます。
1台追加で単価は上がらない。変わるのは埋まらない時間帯
「マシンピラティスは単価が高い」というのは、1人あたりの料金として見れば間違っていません。ただしスタジオの収益は、1人あたりの単価ではなく1コマあたりの売上で決まります。この2つを混同したまま導入すると、想定と違う結果になりかねません。
マットのグループと、マシンのパーソナルの1コマ収益を比べる
料金相場を形態別に見ると、マットのグループレッスンは1回あたり2,000〜3,500円が中心帯です。
参照元:Gym’s
一方、個人スタジオにおけるリフォーマーのパーソナルは、1回8,000〜12,000円が目安とされています。
数字だけを並べると、パーソナルの方が3倍前後です。ただしマットのグループは、1コマに複数名が参加します。仮に1回3,000円のクラスに8名が入っていれば、そのコマの売上は24,000円になります。同じ時間をリフォーマーのパーソナルに置き換えると、8,000〜12,000円です。
つまり満席のグループ枠をパーソナルに置き換えると、1コマの収益はむしろ下がります。マシンを入れれば単価が上がる、という理解のまま人気の時間帯を置き換えると、売上が減る方向に動くことになります。
1台が効くのは、グループが埋まりきらない枠
では1台追加はどこで効くのかというと、参加者が集まりきらない時間帯です。
平日の昼間、早朝、平日の夜遅めの回など、定員に対して2〜3名で回している枠は、多くのスタジオにあります。3名のクラスであれば、そのコマの売上は6,000〜10,500円程度です。ここをリフォーマーのパーソナル1名に置き換えると、8,000〜12,000円になり、しかも予約が入った時点で金額が確定します。グループのように「今日は何人来るか分からない」という変動がなくなります。
裏を返せば、全枠が定員近くまで埋まっているスタジオでは、1台追加しても収益は伸びにくいと言えます。この場合に検討すべきは、マシンの追加ではなく枠数の拡大や料金改定です。
判断材料は手元にあります。直近3か月の枠別の参加人数を並べ、定員に対して半分以下で推移している枠がどれだけあるかを数えてみてください。その枠がリフォーマーの受け皿になります。
マットスタジオへの追加で発生する、3つの確認事項
新規開業であれば、マシンを置く前提で物件も内装も選べます。既に運営しているスタジオへの追加では、この順序が逆になります。すでに決まっている空間に、後からマシンが入れられるかを確かめる作業になるためです。ここでは開業時とは条件が変わる3点を整理します。
マットレッスン中、マシンが床を占有し続ける
リフォーマーの設置には、1台あたり2.5〜4畳程度のスペースが目安です。
マット中心のスタジオは15坪程度で運営しているケースも多く、そこから2.5〜4畳が常時引かれると、マットグループの定員に直接響きます。8名で回していたクラスが6名までしか入らなくなれば、前章で計算した収益の前提そのものが変わってきます。
ここで出てくるのが、常設するか、使うときだけ出すかという選択です。常設すれば準備の手間はかかりませんが、床面積は戻りません。使うときだけ出す運用にするなら、折りたたんで収納できるタイプが候補になります。
折りたたみ式の構造や選び方については、折りたたみ式リフォーマーの魅力と選び方で詳しく整理しています。
今の床と天井が、マシンの条件を満たすか
リフォーマー本体は約100kgが目安で、天井高は2.4m以上が推奨されています。
新規開業なら、この条件に合わせて床材と物件を選べます。既に営業しているスタジオでは、マット用に仕上げた床から始めることになり、選び直しがききません。確認したいのは、マシンの脚が沈み込まない硬さがあるか、そして上階や階下への振動が問題にならないかの2点です。
もう1つ見落としやすいのが搬入経路です。開業時であれば内装工事の前にマシンを入れられますが、営業中のスタジオでは、完成した状態の入口・階段・エレベーターを通すことになります。エレベーターのないビルの2階以上に入っている場合は、階段の幅と踊り場の広さを事前に測っておくと確実です。
設置に必要な広さの考え方は、ピラティスマシンを置くのに広さはどのくらい必要?でも解説しています。
マシンが届いても、資格がなければ指導できない
マシンの指導には、マット資格とは別にリフォーマーの資格が求められるのが一般的です。取得期間は団体によって2〜12か月、費用は20〜80万円程度に分かれます。
つまりマシンを先に発注すると、届いても指導できない期間が生まれる可能性があります。オーナー自身が取得するなら、資格取得の着手を先に置き、その進捗に合わせて発注時期を決める方が空白が短く済みます。有資格のインストラクターを起用する場合は、この期間を待たずに稼働できます。
1台から始められるリフォーマーという選択肢
全部をマシンスタジオに作り替える体力はないが、今の場所のまま、埋まりきらない枠を単価の高い時間に変えたい。そう考えたときに現実的な着地点になるのが、1台から段階的に導入していく形です。ルルバランスでは、この進め方に合わせた製品とサポートを用意しています。
1台から導入できる|オーク材のベーシックモデルは22万円台から
リフォーマーは複数台まとめての購入が前提ではなく、1台からご検討いただけます。価格は木材やモデルによって幅があり、オークフレームのベーシックモデルであれば22万円台からご用意しています。メープル材のモデルやタワー付きの多機能モデルになると、価格帯が上がります。
機種ごとの価格の違いは、ピラティスマシンの価格相場一覧にまとめています。
開業試算で目にする数百万円という設備費は、4台から8台をまとめて導入する前提の金額です。1台から始める場合、検討する土俵そのものが変わってきます。
搬入経路の不安を持ち込まなくていい|設置・組立を専門スタッフが対応
搬入・設置・組立は、弊社の専門スタッフが対応しています(オプション)。納期は入金確認後およそ1か月半、在庫がある場合は2週間前後が目安です。
営業中のスタジオへの追加では、階段の幅やエレベーターの有無が判断に迷うところですが、この部分を自分で見極める必要がなくなります。納期の目安が読めるため、資格取得のスケジュールと並べて着手の順序も組み立てられます。
常設が難しいスタジオへ|折りたたみ式とリフォーマータワー
マットレッスン中の床面積が気になる場合には、使用しないときに折りたためるタイプがあります。反対に、パーソナルの提供内容を広げたい場合は、リフォーマーにタワーを組み合わせたモデルも選べます。
同じ「リフォーマー1台」でも、常設するか非常設にするかで、今のスタジオに置けるかどうかの結論が変わります。各モデルの機能や使い方は、リフォーマーの機能や使い方を解説でご確認いただけます。
カタログの寸法だけでは、実際に自分のスタジオに置いたときの感覚まではつかみにくいものです。大阪と東京のショールームでは、実機に触れながら設置イメージを確かめていただけます。
1台からの導入や、今のスタジオに置けるかどうかのご相談も承っています。ショールームでの実機体験もあわせてご案内できますので、お気軽にお問い合わせください。
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